IoT

「言葉に出来ない」はロマンチックでない時もある

とある架空の会社の話です。

(この設備の動きが最近不安定で、老朽化している変えないといけないんじゃない?)
(いくらくらいかかるのだろう?)

Aさん「あっ、中島工業さん?この設備だけど、仮に変えるといくらくらいかかる?」
「○○円?結構、大がかりになるね。うーん、そっか分かった。ちょっと色々と話をしてみる」

Aさん「課長、ちょっといいですか?△△という設備なんですけどね・・・」
課長「調子悪いって、具体的に?」
Aさん「よく止まるんですよ。その度に僕らが動いていって」
課長「よく止まるって、どのくらいの頻度で?」
Aさん「あー、1週間に1回くらいですかねぇ」
課長「くらい、じゃわからん。もう一度きちんと調べてから提案してこい」
(え・・・・でもこのままだと不味いしなぁ。課長この設備のこと分かっているのに、なんであんなことを・・)

(えーっと、動力日誌、動力日誌・・)
(うーん、止まっているというのはあるけど、2回くらいしか書いていない。忙しかったから、そもそも適当に書いているし・・・だいたい、トラブルが起きたときに口頭で話をして何とか収めたから、記録も残っていない・・)

Aさん「課長、調べたんですけども、正直載っていないんですよね」
課長「お前、故障記録にも残っていないのに、どうやって稟議上げるんだ」
Aさん「いや確かにそうなんですけども、事実困ってますし・・・」
課長「だから、具体的にどう困っているのよ?お前、それをどうやって本社に説明するんだ?」
Aさん「・・・」

こんな会話ありませんか?

状況としてはこんな感じです

・事実、設備の不具合が定期的に起きている
・しかし、それが記録されていない
・稟議を上げるには、根拠が必要
・しかし、根拠となる記録には何も書かれていない

会社というのは、根拠のない投資はできません(根拠のない投資というのは、監査ではアウトです)
しかし、事実としてトラブルは発生している。しかし、記録にはない。

ここで、「記録にはないのですが、トラブルが発生して困っています」となると、報告先から
「お前、そもそもなんで報告していないのだ?」という突っ込みを受けるのは容易に想像できます。
現場担当や責任者としては、それは避けたい。

いわゆる「やぶ蛇」です。

ここで勇気を持って「申し訳ございません。記録が出来ていませんでした」と言えればいいのですが、実はそう簡単に行かないケースもあります。

今度は管理をする本社側として「チェックができていない」ということが露呈するんですね。本社で管理を統括する側が本社の管理担当者に「何でこんなことがおきるのか?」と詰められます。
そこで「いや、現場から報告が上がってこなかったので」となると、「お前は報告書を集めるのが仕事なのか?それは誰でもできる仕事だろうが!」となります。

本社管理担当者としては、それは避けたい。

はい、「やぶ蛇」感満載ですね。

「トラブルが起きている」という自体が「あると困る事象」になってしまうわけです。(しかも、対処で何とかなる)

「致命的ではないけども、あると困る事象」はどうしますかね?

はい「今はなかったこと」に早変わりします。

つまり、設備の更新をするためには、記録が必要なので「次のトラブルが何度も起きるまで待つ」という選択肢しかとれなくなります。
今までの「記録されていないけども、発生したトラブル」というのは、往々にして故障の予兆であるケースがあるんですよね。

あとは想像してみて下さい。

笑い話に見えますが、実際にこういうことが大事故につながるケースもあるんです。

単純に記録を自働化していれば、防げた話です。

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