問題解決

アウトソーシングすらできない時代に

人員削減をすると、要員が足りないので派遣社員やアウトソーシングという手段を選ぶことは、90年代から普及してきました。

よく「人が足りない」と言いますが、マクロ環境で見た場合、求人倍率が1倍を超えていてバブル時代を抜いたという話もききます。
しかし、これはあくまでも公共職業安定所に登録された求人データを求人している数字で割ったに過ぎず、実際は別のルートを辿って求職したり、転職したりしていますので、実態はもっと高いです。
しかも、無職の人全員が仕事をしたいと思っている訳でもありません。

時々「本当に人が足りているのだろうか?」みたいなことをSNSで見たりしますが、これは単純に「配置のバランス」の問題でしかなく、「もう、求職する人が多くて困っている」会社もあれば、「全然来ないんだけど・・・」と困っている会社もあるだけに過ぎません。

話を戻しますが、何故派遣社員やアウトソーシングに頼るのでしょうか?

人が足りないから?

確かに。

だったら、社員として雇えば良いような気がします。

そもそも人が集まらない?

その通りですね。でも、それだけでしょうか?

人を雇うにはリスクが高いから?

確かにそうかもしれませんね。

では、仮に雇うとして「仕事が多いので人員を増やしてください」と言われると、みなさんはロジカルに答えることが出来るでしょうか?

「○○を行うと、△△だけの工数がかかりますので、□□人の人員が不足しているのです」

それを仮に言うと、こんなことを言われるのではないでしょうか?

「それは分かるけど、仕事の見直ししたの?雇ったとして、売上とか利益がどう上がるの?」

もう、とっても正しい質問を受けると、多くの人が詰まってしまいます。
その通りなんですよ。もう、本当にその通り。「良く出来ました」のハンコをあげたいくらい。

ぶっちゃけた話をすると、未来のコトなんて誰も約束できませんし、また「売上と利益」という指標で言われてしまうと、それこそ営業部門以外はもうお手上げです。

正論を前に、議論のデッドロックに入ってしまうんですね。

なので、それよりもハードルが低い、派遣社員やアウトソーシングに行くわけです。
で、契約をする側は「社員採用よりもリスクが少なく、安い」という前提で契約先を探します。

ところが、これにも落とし穴があります。

そもそも、派遣会社やアウトソーシング先は採用ができているのでしょうか?

残念ながら否です。

ある一部上場の会社の資料を見ると、技術者派遣に到っては稼働率(提供できる労働役務時間のうち、顧客から請求できる時間)が97〜98%という異常に高い数値になっています。

本来はトレーニングなどで非稼働の部分を確保しなくてはいけないのですが、トレーニングすらできない位忙しいという状態です。必死に彼らも人財確保をしていますが、時給をあげても人は集まりません(時給があまりにも高いと今度は求人している人が疑問に感じるという、これまたデッドロックにはまります)

 

派遣社員やアウトソーシングに依頼するというのは、あくまでも労働力の移転にしか過ぎません。
その労働力の移転先自体が、求人にも苦戦をしているのです。アルバイトですら集めるのが大変というのと同じ構造です。

つまり、根本的に仕事のやり方を見直さないといけないフェーズに来ているのです。

不景気になったら、人が集まるという考えもあるかもしれません。
しかし、不景気になったら余計採用を手控えます。

各社、バブル崩壊やリーマンショックで相当痛い目に遭っていますし、その頃の辛い想いをした世代がマネジメントに多くいるのです。

つまり、足りない→採用 手段がダメになったから、派遣社員、アウトソーシングという手段すら取れない時代になってきているのです。

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