問題解決

「完璧」とは実は作り手の保身だったりする

のっけから一生懸命やっている人に喧嘩を売るようなタイトルですが(笑)

私は一生懸命やっていることは、大変素晴らしいことだと思っています。
一生懸命とはあくまでも「スタンス」や「姿勢」の問題なので。

時間を掛けて完璧にします!
というのは、本当に正しいんですかね?というお話しをこれからしますね。

新入社員の場合「一生懸命頑張って完璧にします!」というのは、「うんうん、頑張ってるね」で見ていてとっても気持ちいいものですよね。
それは、何故か?投資フェーズだからであって、そもそも成果よりも本人の成長の方が重要なフェーズだからです。
しかし、誰でも彼でも「時間を掛けて完璧に」というと、投下時間に対してのリターンがどんどん低くなってしまうんです。

しかし、当然反論がきます。

「完璧を目指すことが悪いのか?」と

全く悪くありません。姿勢として素晴らしいと思います。

ただ、ここで気を付けてほしいのが、40%を60%の完成度に持っていく時間と、60%を80%に、そして80%を100%に持っていく時間は同じ20%という等間隔ですが、難易度はどう変わるでしょうか?

まぁ、最初の方が難易度低くて、最後が難易度高いでしょうね。

完璧に近づけるのはいいとして、投下時間にたいして充分なリターンがあるだろうか?と冷静に考えないと、いつの間にか作り手の満足になってしまいます。

で、ここで反論が来ます。

「お客様の要求を100%満たさなくて良いのか?」という質問です。

いや、もう全く正しいご指摘ですね。

ここで、見てほしいのがゴールの設定です。

先ほど書いたXX%の完成度というのは、比率ですから当然分母が存在するわけです。
分母とは目標です。

目標設定というのは、面白いもので、100%を目指すと100%には永遠に近づきません。
むしろオーバーランしないと、100%にはならない。
結構沢山の心理実験で証明されています。人間って面白いですよね。

つまり、オーバーランとは「お客様から言われたことの先を見る」ということです。

まず、お客様から言われたことを突き抜けないと、そももそ完璧なんてできないということ。
だから「言われたことを実現する」というのは、必要条件であって十分条件ではないんですね。

また、突き抜けるためには当然仮説が必要ですが、仮説には実際やってみないと検証ができないのですが、今度は「他社はどうやっているのか?」という議論が湧き上がります。

競合に勝つために聞くのであればいいのですが、「前例」を確認するための質問であったら、いつまでたっても「仮説構築」なんてできません。むしろそれは仮説なのではなくて、そもそも「既に実現された事項」でしかありません。

でも、よくそういう議論になるんですよね。

では、何故「既に実現されている事項」に向かって動いてしまうのでしょうか?

これも意外と単純だったりします。

「文句を言われないように」という理由です。

言い方変えると、保身ですね。

まぁ、前例があると説明がしやすいんですよ。
ところが前例がないと、当然色々と質問がきて矢面に立たないといけなくなる。腹括って「これが一番だ」と言い切って、様々な突っ込みに対して矢面に立つ必要がありますからね。

腹が括れないから、結局前例を求める。

で、タイトルで書いた「完璧」というのも、いつの間にか「文句を言われないように」完璧を求めていたりする。

完璧を求めるのであれば、完璧ではない仮説の状態で、どんどん実行して色んなフィードバックを受けて、どんどん上を目指してほしいんですよね。

文句を言われないように、完璧を求めても、結局は満足を得られず、既に時間もとうに過ぎていますから、結局文句を言われてしまうだけです。

文句を言われないように完璧を求めると、完璧はいつまで経っても表れず、結局文句を言われ続けてしまうパラドックというお話しでした。

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