問題解決

1週間も続ければ「伝統」になる?

 私たちは「システム化」と言わずにあえて「高度化」なる言葉を使って表現するのが多いのですが、このような高度化を進めるに当たって、誤解されてしまうこともままあります。

 「今迄のやり方を否定するのか?」

 別に今のやり方を否定はしません。何故ならば、今のやり方にはそれなりの意味があって作り上げられた”努力の結晶”です。むしろ心底リスペクトしています。そこには様々な汗と涙が詰まっている「ノウハウ」そのものなのです。

 ただ、気を付けておきたいのは、大きな改革をせずにここまで成長してきた会社に多いのですが(特にバブルに変に踊らずに、メインビジネスとは別領域に変に手出しをせずに、資産を脈々と積み上げてきた会社ですね)、過去の成功の歴史がありますから現状バイアスにかかりやすいという側面もあります。

 そこで「このやり方は、うちの伝統だ」と聞いたりすることもあります。

 そんな話多くないですか?

 似たような話として

 「日本は昔から綺麗だった」

 「日本は昔から一人の親分に終身ついていったもんだ。転職なんて考えられない」

 「日本には昔から武士道というものがあって・・・」

 例えば、日本は昔から綺麗だったというのは、お風呂に良く入る習慣という意味ではきれい好きですね。ただ、道ばたは意外と痰を吐いたり、立ちションしたり、タバコの吸い殻だらけだったりと、そりゃあもう汚いもんです(笑)衛生概念なんて、時代によって色々と変わります。

 一人の親分に終身つくというのは、実はホンの一部の人でしかなくて、戦国時代なんて「昨日の親分は今日の敵」みたいにめまぐるしく変わります。雇用制度で終身雇用(これはこれで誤訳とも言えるのですが)なんて、昭和30~40年代に盛り上がりを見せた制度です。つい「50年って伝統なんだろうか・・・」と思ってしまいます。

 武士道に到っては、明治に新渡戸稲造が定義したもので、もう時間軸がごちゃごちゃな話が多いんですよ。

 こういうのは、昔から無い訳じゃないんです。ただ、それをいきなり全体に当てはめてしまうのは、論理思考の世界では「不適切なサンプリング」といいます。

 色々と言いましたが、

 結局何が言いたいか?

 「伝統」という名の下に、実は担当者の変えたくないという思いの隠れ蓑にされてしまうということです(笑)

 人間、誰しも「現状バイアス」というものがあります。変えることは面倒臭いことも多い。

 なので、冷静に考えて「環境変化に今のまま対応できるか?」と問うてほしいのです。

 この前、あるビジネス誌のサイトで「東南アジアを発展途上国と思うな」とありましたが、まさにその通り。

そんな認識なんて1990年代以前の話です。

 伝統というのは、意外といい加減だったというだけの話です(笑)

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