ワークライフ

新入社員だって意思決定する

 「うちの新入社員は素直な子が多くて、言ったとおりに動くんですよ」
 「最近の新入社員は、言われたことしかできない。もっと積極的に動いてほしい」

 半分冗談かもしれませんが、「最近の若い者は」という議論は古代エジプト時代から続いているという話もあるくらい、昔からなされています。(色んな解釈はありますけどね)

 さて、今回はその中で「言われたことしかしない」という話にフォーカスを当てたいと思います。

 新入社員は経験もありませんし、何をして良いのか分からないことが多いので(当たり前ですね)、指示した側を言っている範囲を超えることは珍しいでしょう。廻りに地雷があるけども、どこにあるか分からないわけですから、動きようもありません。決して貢献意欲がないわけではなく、どうしていいのか分からないことの方が圧倒的に多いですね。

 じゃぁ、新入社員は言われたことしかできないのか?というと、実はそうではありません。

 新入社員も実は意思決定を繰り返しています。これは新入社員だけではありません。業務指示の下に動く契約になっている派遣社員、外注先、パート従業員など、どんな雇用形態、契約形態の人であろうと意思決定はしています。

 いや、そんなはずはないと思うかもしれません。

 意思決定といっても、大所高所からの意思決定やリソースを配分するとかという経営レベルの話ではありません。

 「オレには関係ない(から何もしない)」というのも立派な意思決定です。

 善意、悪意に限らず「何もしない」というのも意思決定なんですね。

 その中でも面倒なのが「私は分からないので(何もしない)」という奴です。確かに分からないと、どうしていいのか分からないこともあるでしょう。何だ相談すれば良いのに、と思うかもしれませんが、相談するにはこれまた別のハードルが出来てしまうんですね。

 何がわからないか、分からないので説明も無茶苦茶になるのが目に見えている。

 先輩からは「何が言いたいの?」と言われるのが8K映像で目に浮かぶわけです(笑)

 人によっては「お前そんなことも分からないのか?」と言われるのが癪なので、言わないというのもあるでしょう。

 こういうのがあるので、「報連相」という話が出てくるわけです。

 ただ、報連相の誤解というのも以前に話をしましたが、報告しやすい環境を作ることが重要なのですが、これまた企業文化を変えることにも似ているので、一足飛びにできるわけでもありません。

 では、どうするか?

 実はシンプルで、報告作業を基本的に人間にさせなければいいだけです。

 「見たけども言わない(言えない)」というのは、報告作業は基本的にインセンティブが湧きにくい業務でもあるのです。

 インセンティブが湧くかどうかで、「仕事をやるやらない」なんて決めるなよ!と思うかもしれません。
(私も正直そう思います)
意外とインセンティブなんて、やっている側は認識なんてしていないわけで、無意識のうちにやっていることも多いのです。
インセンティブ云々というのは、やっぱり色んな経験したり学んできた人間がメタ認知的に述べているにしか過ぎず、実際現場で起きていることは「見たけども言わない(言えない)」は変わりありません。

 本人のコンディションや考え方で情報の過不足が発生してしまうのは、報告書・被報告者にとっては想定以上のリスクを抱え込むことになります。
過去に起きた様々な事故というのは、発生したことも確かに問題ではありますが、実際は発生した後の対処が悪く人災であることが多いのです。(この話はいずれまたします)

 正しい情報を即座に得るというのは、実は結局報告者、被報告者、現場、管理者全員にとっていいことだらけなのです。

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