テクノロジー

ベンダーのせいにするとベンダーが儲かる謎

 「うちのシステムは使い勝手が悪くて」と言って、よく情報システム部門やベンダーが悪いというニュアンスの話をよく聞きます。

 裏には「僕らは悪くない」という言葉が透けて見えるのは、私が性格が悪いからということだといいのですが・・・(笑)

 システムというのは、「何らかのやりたいこと」を「システム上で実現した」に過ぎません。

 つまり、背景には「要件定義」や「状態定義」があるはず。情報システム部門やベンダーはそれを一生懸命実現したに過ぎません。システムを使う依頼サイドがOKを出さずにリリースするというのは、今の時代は考えにくいですから(勝手にやると揉めますからね。必ず承認プロセスを経ているのが殆どなはずです)結局、システムは誰か依頼サイドがOKを出したに過ぎません。

 ということは、全て「システムが悪い=依頼や要件定義が悪い」ということなのです。

 しかし、ITは作った側が非難されるんですね。もちろん、ゼロサムなんてありえませんから、両方に何らかの責任があることでしょう。

 でも「うちの開発をしている連中は!」という話が続くんですね。

 ベンダーはよっぽどのことがないと、反論しません。

 何故か

 その方が合理的だからです(笑)

 ビジネスの基本は「新規よりも長期のお取引」をする方が儲かるケースが多いです。毎回新規をやると営業コストが膨大にかかります(要は時間がかかるということです)

 それだったら、ずっと継続して作り続けるようにすればいいわけです。つまり、文句を言わせて「そうですよねぇ」とごまをすれば良い。ただ、ベンダーを変えるには相当しっかりとしている要件定義が必要ですけども、だいたいベンダーのせいにしているところでは、要件定義なんてしっかりとされているところは少ない(笑)

 はい、デットロックです。

 依頼側:今のシステムは使いにくい。何なんだこれは一体。

 営業:あらあらそうですね。どうしましょうか?(これって前任者が決めた要件じゃん)

 依頼側:ここをこうして、ああして(と画面設計の話をいきなりしはじめる)

 営業:わかりました。お見積もりを作りますね。ここを変えるには結構なパワーいるかもしれませんよ

 依頼側:使いにくいシステムだと業務が滞ってしまう。この流れは変えられない

 営業:分かりました。頑張ってみましょう。

 こうやって、プロマネが頭をかかえるシステム開発がスタートするわけです。

 もう、私からするとコントにしか見えません。

 こうやって、心あるエンジニアたちは馬鹿馬鹿しくなってそこを離れていくか、離れるつもりがない人は、割り切って淡々と作り続けます。

 もちろん、時には淡々とやらないといけないこともありますけども、淡々と作り続けるシステムって、本当にいいものできるのかな?と思います。

 結局、ベンダーや情報システム部門のせいにしたところで、何も産まれないんですけどね。

だったらどうしようか?と考える方がよっぽど健康的だと思います。依頼側が考えると、ベンダーのレベルも情報システム部門のレベルも必然的に上がっていきます。言われたことを作るのは、もう残念ながら付加価値が少ないので、儲けも少なくなりますからね。

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