AIエンジニアリング

工場ドクター”FORS”を作った理由(その1)

 7月3日にAIエンジニアリング株式会社は、「工場ドクター”FORS”」を正式にリリースいたしました。

 プレスリリースはこちらに記載しておりますが、このFORSは、様々な工場に適用可能ではありますが、主にユーティリティ設備(工場の生産を下支えする)を対象とした可視化、自働化を行うことができるクラウドシステムです。

 といっても、単なる可視化、自働化も大切ではありますが、これからもお客さまが良質な製品やサービスを世界中に広げ、発展していただくために何が必要かを考えて作ってきました。

 このシステムを開発するにあたっては、いくつかの問題意識があり何とかそれを解決したいと思って開発してきたのですが、あたらためて私が考えている問題意識を何回かに分けて書いてみたいと思います。

 言葉が多少厳しくなったり、決して上品でない言い方をするかもしれませんが、何卒ご容赦ください。

このままでは工場はいずれ立ちゆかなくなる

 日本の多くの工場は昭和の時代に建設されて、需要の高まり・技術の進歩にそって拡大や改修を繰り返してきました。

 半導体工場など、技術の進歩が非常に早く規模とスピードが重要になるような工場は、平成に入ってからもスクラップアンドビルドを繰り返してきました。

 (かなり乱暴な言い方ですが)一方、食品のように、技術の進歩はありつつも、商品そのものにイノベーションが起きにくい領域というのは、作っている製品が少しずつ変えているものの、根本的に変わっていませんし、新たに大規模な工場を建築して利益を上げたり、費用を回収することには、大変大きなハードルがあります。

 というのも、食品というのは、一般的に多品種にわたること、メインの商品の製法は大きく変わらないこと、日々食べるものですから、利益率も低くならざるを得ないこと等々、非常に厳しい経営環境で各社努力をしています。そして、安全対策、風評被害のリスクに晒されている業界特性もあります。また、各社の様々な人の努力で、昔の工場をそのまま改修しながら使っても、特に経営上の大きな問題は起きていないのです。

 しかし、一方で増築や増設を繰り返しているわけですから、もう設備も配線・配管も複雑に組み合わさっていて、全体を細かく把握するのが非常に困難になっています。

 そして、工場の歴史をずっと見ている人はどんどんリタイヤしてきており、何故このような構造になっているのか、今ではすぐに分からなくなってきているのです。(時間を掛けて現状調査をすれば分かるかもしれませんが、それには時間もお金もかかり、突発的な問題解決には不向きです)

 似たような状況に陥っている仕組みがあります。

 金融機関の情報システムです。

 金融機関の情報システムも増築・改修を重ねてここまできました。その結果何が起きたかは皆さんご存じの通りです。もう、現場は必死です。

 設備や仕組み・システムというのは、増築・改修を繰り返して規模が大きくなってくると、どうしても細かな状態把握がだんだんとできなくなってしまいます。組織も同じですね。100人程度の人数であれば、誰がどんな人かは把握できる。しかし、これが数百人になり、千人になるともう誰が誰やら分かりませんね。

 それと同じです。

 一番良いのは、ゼロリセットでしょう。

 が、それができていれば苦労しません。言うのは簡単ですけどね。

 今は、現場が頑張って日々の問題解決を行っています。しかし、これもいずれ限界が来ると思っています。そのノウハウを伝えることすら難しくなってきているわけです。

 これらを乗り越えるためにどうすべきなのか?

それらを考えた結果が今回リリースした、工場ドクター”FORS”なのです。

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