問題解決

「困っていない」というのは問題が内包されやすい

 仕事の効率化をするさいに、業務プロセスの見直しということをしますが、昔からBPR(Business Process Reengineering)と言われます。これは技術関係だけでもなく、会社の仕事にまつわる全業務が対象となります。

 BPRは元々工場の生産効率を上げるところから、全業務に応用展開されていて、どの業務にどれだけのリソース(時間や金額換算をすることが多いですね)が使われているかを測定して、ムリ・ムダ・ムラを排除していくというやり方です。

これはIE(Industrial Engineering)とも言われています。

 もうかなり前の話になりますが、ある自動車会社でねじ山1回転分減らせないかを考えているという話をきいて、驚いた記憶があります。部品の共通化、標準化が進んでいますから、「ネジ1回転」であっても毎年何百万台と生産する会社ですから、もの凄い影響を及ぼすんですよね。これの積み重ねでまさに改善を繰り返していくことに感銘をうけました。

 BPRではよくやり玉にあがる作業に、「転記」というのがあります。

 しかし、何故かいつまで経っても改善されないケースでもあるんです。

 理由はいくつかあります。

・転記という作業では共通だが、転記する内容やタイミングがバラバラ

・自働化するにしても転記元、転記先がコロコロ変わる

・作業自体は1分もかからないので、さほど困っていない

 一番多いのは、もしかしたら3番目かもしれません。

 転記作業って別に難しい話でもありませんし、量が少ないのであれば大して負荷でもないんですね。

つまり「困っていない」

 この「困っていない」というのが、BPRがすすまない原因でもあります。

 よく見ると「ムリ・ムダ・ムラか否か」ではなく「困っているか否か」という論点に変わってしまっているんです。

 「ムリ・ムダ・ムラ」というのはリソースの問題なのですが、「困っているか否か」というのは、担当者自体の認識の問題になってしまいます。

 本当は、「その仕事にムリ・ムダ・ムラがないか?」という観点。もっと言うと、「その仕事は本当にあなたがやるべき仕事?」という問いなのですが、この問いも難しいんですよね。

 ムダな仕事ってないんですよね。それなりに仕事には全て意味がある。結局は程度問題なんですよね。

「必要かもしれない。時間を掛ければできるかもしれない。でも緊急性がない」ような所が人がやる仕事ではなく、ITに任せた方がいいのかもしれません。

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