問題解決

省人化って本当に効果あるのでしょうか?

ちょっと刺激的な投げかけかもしれません。

「効率化」の文脈で「省人化」というテーマが出てくることがとても多いですし、メーカーに限らず全ての業界の永遠のテーマかもしれませんね。

効率化や省人化を測るKPI(key performance Indicator)として、工数算定をして効果を測ることが多いと思います。
そこで「●●人月減ります!」というような話を私が仕事を始めた90年代からずっと聞き続けているのですが(私も沢山やりました)、その効果が仮に出たとして本当に人が減ったのか?というと、正直「???」となるケースが多かったのです。
むしろ、補充せずに(採用という入口を絞る)自然減で人数が減っていった結果、「省人化」になったケースが多かったですね。
それは、実はジワジワと企業の体力を奪っていくのですよね。その結果、今の「人がいない」「技術伝承できない」という問題を引き起こしています。
本当に企業経営というのは難しい。。

話がずれました。工数計算に話を戻します。

お分かりの方も多いと思いますが、工数計算には数字のマジックがあるんですよね。
工数には「誰が」というタグはついていません。そのため、Aさんの時間が1時間減りました。Bさんの時間が1時間減りました。と続けていって7人分減ったら(1日の労働時間が7時間として)1人分なんですね。
じゃぁ、人が減ったのか?というと1人減ったわけではない。
なので、提案書上は「減ります!」でも実態は減らない。こういうことが起きるわけです。

ところが、本社サイドが要員計画をするときは、「誰が」というタグを付ける前に「必要な人数」を算定しますから、「ここは1人減らせる」となってしまうわけです。
当然、現場は混乱します。
「いやいや、仕事が回りません」
「でも、1人減るって言ったじゃん」
「いや、確かにそうですが・・・」
という会話を聞いたことありませんか?
そして結果、人数が減らされ、無事「省人化」されるんですね。

そこから現場の悲劇が始まります。(何か本社サイドが悪人のように見えますが、本社は本社でこうなる構造があります。機会があれば話をしましょう)

誰でも出来るようにマニュアル化や標準化が出来ていれば良いですが、引継なんて実態としては「口伝」です。
引継期間にうまく全て説明できれば良いのですが、そんなの幻想に近いです。

となると、抜け漏れありまくりの引継が起きて、新たなトラブルが起きたときは「えー、どうすればいいんでしたっけ?」「●●さんが知っているんじゃない?」「とりあえず業者呼べ!」みたいなことに追われてしまいます。

また、日本の場合は「仕事がなくなったから明日から来なくて良いからね」というのが、正社員の場合は殆ど無理です。
その他の契約社員・委託であっても、正直難しいでしょう。(仮に出来たとしても、即座に切られる可能性がある会社に安い給料で人が来るのか?ノウハウをしっかりと残そうというインセンティブが働くのか?というと、私は正直疑問に思います)

ところが、このようなことを、現場は「何とかしてしまう」のが凄いところでもあります(私のマインドセットも「何とかなるやろ」と思いながらやってますので、同じです)

ただ、この工数だけの省人化をして、本当に良いのだろうか?とも思います。

(自働化など代替できる)作業を減らしました!というのは、私は歓迎すべきコトだと思います。
ただ、その空いた時間で「次のことを考える」「本当はやらなきゃいけないことだけど、手が回らなかった」ことにパワーを使えているのかな?と疑問に思うことが多々あります。
単に人を減らしたというだけであれば、単なる焼き畑農業的なものでしかないのです。

これをお読みの皆さん。是非、「減らす」だけじゃなくて「●●ができるようになりました!」というプラスのメリットを出していきましょう!

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